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今日の絵本 no.94

子どもたちに自由を! (詩人が贈る絵本II)子どもたちに自由を! (詩人が贈る絵本II)
(2002/01)
トニ モリソンスレイド モリソン

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今日ご紹介する絵本は、

トニ・モリソンスレイド・モリソン・作
ジゼル・ポター・絵

子どもたちに自由を!」になります。

☆あらすじ☆

パティとミッキーとライザ・スー。
3人がいる所は、でっかいうんざりする、囲いの中。
そこにはカーテンだって、カーペットだって、大きな窓だって、
ブランコだって、ベットだってあるけれど、
窓にはシャッターが閉められ、
ドアは外から中に入れても、外にはでられない…。

親たちは水曜の夜に会いにくる。
いつも凄いものをもって会いにくる。

ピッツァ、玩具のレゴ。砂糖無しの風船ガム、バブルガム。
カラーテレビ。

クリスマスには空を描いた絵。
チョウの標本。死なないプラスティックの魚が泳いでいる水槽。

パティは一日中、学校でふざけてばかりいた。
ミッキーは一日中、街の通りでふざけてばかりいた。
ライザ・スーは一日中、野原でふざけてばかりいた。

すると、心配した大人たちは、
「きみたちは、じぶんの自由というものを、大事にしていない」と言って、
3人を囲いの中に入れた.

ツバメだって、鳴いてさわぐのに。
イルカだって、鳴いてさわぐのに。
ウサギだって、ぴょんぴょん跳びはねるのに。
ビーバーだって、かじりたいときには、木をかじるのに。

パティもミッキーもライ・スーも、
………じぶんたちの自由を、手にいれられない。

「自由というものが大人が言うようなものなら、
 それは、自由じゃない.
 それでは、僕たちは自由じゃない」

気持ちよく生きたい。
じぶんの自由をなくしたくない…。

パティや、ミッキーや、ライザ・スーは、
…じぶんの自由を、手に入れられない?


☆作者紹介☆

トニ・モリソン(Toni Morrison)
1931年2月18日 アメリカ・オハイオ州ロレイン市に生まれる。
1949年ハワード大学で英語を学び、1953年に博士号を取得する。
1958年結婚し2人の子どもを授かるが、1964年に離婚。
1970年「青い眼がほしい 」でデビュー。
性的描写や、露骨な人種差別描写があった為に
一時期禁書として扱われた事もあった。
1993年にアメリカの黒人作家として初のノーベル文学賞を受賞。
その他にも全米批評家協会賞、アメリカ芸術院賞、ピューリッツアー賞など、
多くの賞を受賞されています。
2006年「ニューヨーク・タイムズ」により、
ビラヴド (集英社文庫)」(1988年)が過去25年間で最も偉大な小説に選ばれました。

ジゼル・ポター

家族が経営する人形劇団とともに、
ヨーロッパを巡業しながら子供時代を過ごされます。
ロードアイランド・デザイン学校を卒業後、ローマとパリで美術を学ばれます。

多数の絵本の挿絵をされていて、主な作品に
When Agnes CawsGabriella's Songなどがあります。

以前に「うるわしのセモリナ・セモリナス
ほんとうのことをいってもいいの?」と2作品を紹介しています。

現在は、ニューヨークのブルックリン在住。
創作活動を行っているそうです。

うるわしのセモリナ・セモリナス
ほんとうのことをいってもいいの?

☆☆☆☆

この絵本は、詩人が贈る絵本シリーズの中の一冊で、
絵本と言うよりは、詩本と言った方が良いような内容でもあります。

この絵本は、筆者・トニ・モリソンのはじめて書いた子どもの本で、
息子スレイドが学校で、
「あなたは じぶんの自由を大事にしていない」と注意され、
彼がその言葉で傷ついたことがきっかけで出来たお話だそうです。
その時、モリソンは息子スレイドと「自由」について、
何度も話し合ったそうです.

こどもから見た「こどもの自由」
大人から見た「こどもの自由」

すべての大人がこどもだったはずなのに…
「こどもの自由」とはどんなものだったか…忘れている大人は、
わたしも含めて、「はっ…」と気づかされる絵本だと思います。

主人公の3人。
パティとミッキーとライザ・スーは、囲いの中に住んでいます。
こんな風に出だしは、とても重い話なのですが、

囲いの中はある意味とても快適。
ブランコに滑り台。大きな窓に、天蓋つきベット。
バービー人形。ペプシ。ステレオコンポ。
テレビにフリスビーにコミック本。
誕生日には店で買ったケーキ。
サイン入りバスケットボールだってある。
感謝祭にはコックが作ったロースト・ダックだって用意される。
綺麗な小川を写したフィルムと映写機。
ポップコーンにやスナック菓子。

いろいろな物が、囲いの中には揃っている。
けれど、ドアには鍵が3つ付いているし。
大きな窓はシャッターが閉まっていて、陽がさすことはありません。

こどたちは、それぞれいろいろな理由で囲いの中に入れられます。
それは、やっていいこと以外をやってしまったこと。
他人が迷惑だと思うことをしたこと。
その結果、こどもたちは快適な囲いに入れられてしまったと言うおはなしです。

大人から見ると、
こどもの困ることってたくさんあります。
「ダメ!」と言えば、
その後にはもっと大声で「ダメ~!」と、
声を張り上げなくてはいけなくことになることが多々あります(汗)

大人が言っている「ダメ!」は…
どの程度の「ダメ!」なのでしょう…???
子育てをしていると、
常識的には「ダメ!」でも、果たしてここまで「ダメ!」
と、言い続けなければいけないほどのことなのだろうか?
私って、怒り過ぎなのでは?…と自己嫌悪に陥ることもしばしば。

心の中の矛盾との葛藤がグルグル、グルグル、グルングルン。

「これぐらいいいじゃん」
「いやいや、ここで甘い顔を見せると、こどものダムが崩壊してしまう…」とか…

「お菓子少しぐらい食べさせてもいいじゃん」
「いやいや、夕食前なのだから、ダメダメ!」とか…

「電車の中で、少しぐらい騒いでもいいじゃん。こどもなのだから…」
「いやいや、公共の場では、なるべく静かに。大人しくしていなくてはいけません」などなど…。

「THE BIG BOX」

こどものこと、大人からみた視点という
「箱」に入れちゃっていいのでしょうか?

ジゼル・ポターの絵が子どもたちの満たされない気持ち、楽しい気持ち。
そんな子どもたちの心をよく表現していている、
絵の中にたくさんの発見がある絵本です。

うちの子は7歳になってから読み聞かせました。

☆トニス・モリスン☆


☆スレイド・モリスン☆


☆ジゼル・ポター☆

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