絵本のある暮らし**絵本のある☆小さなしあわせ

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今日の絵本 no.93


たからものたからもの
(2006/05)
ユリ シュルヴィッツ

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今日ご紹介する絵本は、ユリ・シュルヴィッツ・作

たからもの」です。

☆あらすじ☆

むかし、とても貧しいアイザックという男がいました。
アイザックは、貧しくてお腹をすかせたまま
床につくことも珍しくはありませんでした。

そんなある日、アイザックは夢を見ました。

「都へゆき、宮殿の 橋のしたで、たからものをさがしなさい」

はじめは気にもとめてはいませんでしたが、
同じ夢を何度か見て、

「もしかしたらほんとうかもしれない」

…そう思ったアイザックは、旅に出ます.

森を抜け、山を越え、やっと都に着きますが、
宮殿の橋には、何人もの衛兵が警固にあたっています。

アイザックはしいて宝物を探そうとはしませんが、
いつも橋のあたりを歩き回っていました。
そんなアイザックに衛兵の隊長が声をかけます。
アイザックがどうしてここにいるのかを知った隊長は、
アイザックに言います。

「なんて やつだ。ゆめを まにうけて くつを すりへらすとは!」

と、やさしく笑って言います。
そして、隊長が以前見た夢の話をしてくれるのです。

その夢の話を聞いたアイザックは、
はるばる来た道を戻ります。
そして、アイザックは隊長が見たと言う夢のお話の通りにします。
そこで見付けたものとは…。

「ちかくに あるものを みつけるためには、
 とおくまで たびを しなければならないこともある」


☆☆☆☆

作者・ユリ・シュルヴィッツさんは、
今日の絵本 no.83「よあけ」で以前紹介している作家さんで、
「よあけ」も同様、
絵がとても静かで…物語は詩のように流れ、
いつのまにか、ゆったりとした時間に吸い込まれてしまいます。

主人公、アイザックはとても貧しく、
時にはお腹を空かせたまま小さなベットで眠り、
とても不自由な筈なのに、
絵から見て取れるアイザクックの顔はいつもやさしく微笑んでいるよう。

夢のお告げを見ても、
何度も見なければ、自分には無用のものと思い気のも留めず、
お告げ通りに宮殿の橋まで行っても、
しいて無理に橋のしたに行こうとはしない。
そんな欲の無い感じが、
衛兵の隊長の微笑みに通じるものなのでしょうね。

アイザックは、貧しくはあったけれども、
心までは貧しくはなかったのですね。

純粋であり、信じると言うことを素直に出来ると言う事は、
時には強いパワーを生み出し、現実のものとなる。
そんなことを、静かに教えてくれる絵本でした。

「ちかくに あるものを みつけるためには、
 とおくまで たびを しなければならないこともある」

めちゃめちゃ深い言葉ではないですか…。
なんだか、自分の今までの人生をちょっと振り返って、
海外に行って帰って来た時に、
住んでいる自分の街の美しさを改めて発見した時の幸福感…とか。
そんなことを、あれこれ考えてしまいました。

うちの子は、2歳になってから読み聞かせましたが、
絵本としては、そんなに長くはないものなので、
小さな子供から読めると思います。
是非、大人にも読んで欲しい一冊です。

☆作者紹介☆

ユリ・シュルヴィッツ(Uri Shulevitz)さんは、
1935年2月27日ポーランドのワルシャワ生まれ。
4歳で第二次世界大戦をむかえ、家族でポーランドを脱出。
8年間各地を転々として、1947年にパリに移住。
その後、1949年にイスラエルに移転。
働きながら夜間高校に通った後、
教員養成機関で文学などを学ぶび、
テルアビブでアートを学びます。
死海の西側のキブツで生活をしたり、徴兵で兵役も経験。
1959年にブルックリン美術館美術学校で絵画を勉強しにニューヨークに移住。
ヘブライ語の子どもの本の出版社のイラストレーターとして活動中。

1963年にはじめての自作絵本ぼくとくまさん」を出版。
本作品「たからもの」は、1978年出版。
1980年コールデコット賞オナーブックに選ばれます。

様々な賞も受賞されて、
1969年「空とぶ船と世界一のばか」でコルデコット賞 を受賞。
1998年「ゆき」でシャーロットゾロトウ賞受賞  &
     ゴールデン・カイト受賞(絵本イラスト部門)
1999年「ゆき」でコルデコットオナーブック
2009年「おとうさんのちず」でコルデコットオナー。

多くの作品を描かれ、絵本作家として活躍されています。
現在はニューヨーク在住。





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