絵本のある暮らし**絵本のある☆小さなしあわせ

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今日の絵本 no.87

ローザからキスをいっぱいローザからキスをいっぱい
(2000/09)
ペトラ・マザーズ

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今日ご紹介する絵本は、ペトラ・マザーズ 作

ローザからキスをいっぱい」になります。

☆ 作者紹介 ☆

1945年Todtmoo ドイツの南西部に位置する、
スイスとフランスに接する国境地帯
黒い森」(Schwarzwald)地方に生まれる。

23歳の時にアメリカのオレゴン州に移住。
それから、たくさんの作品を描かれています。

1986年に「Maria Theresa」でエズラ・ジャック・キーツを受
また、「ぼくのお気にいり―バルビーニさんちのセオドアくんの話」など3冊が、
ニューヨークタイムズ選定・年間最優秀絵本絵画を受している。
主な作品に「ヴィクターとクリスタベル―そっと恋して
なにもかもタオルのおかげ (ロッティーとハービー)
あたらしいともだち (ロッティーとハービー)」などがあります。

オレゴン州アストリア郊外に夫とともに在住。


☆ あらすじ ☆

黒い森はしんとしていました。
クーゲルさんの運転するタクシーの後部座席で、
今日の主人公「ローザ」は、
都会の家を離れて、ムーキーおばさんの家に向かいます。

なぜなら、ローザのおかあさんは、
肺の中で「ひゅう ひゅう」という音嫌な音をたてる病気で、
山の上の特別な病院でゆっくりとやすまなければならないからです。

ローザがムーキーおばさんの家について、
ちょっときついけれど温かいベビーベットに寝かされ、
おんどりの鳴き声とともに目を覚まします。
部屋の向こうにでは、
長い髪のビンクのほっぺをした大きな女の子が寝ています。

ローザはお別れしたばかりのおかあさんのことを思うと、
ほっぺたから大粒の涙がこぼれました。

ローザが起きた事を知った、
ムーキーおばさんはピンクの寝間着をきて部屋にかけこんできて、
「おはよう、ようこそ」と歌うようにいうと、
ローザを抱き寄せてくれました。

そして、ローザは、長い髪のビンクのほっぺをした大きな女の子は、
ビルギットが6つで、ローザがまだ3つだったずうっと前に
会ったことがあることを思い出します。

それから、ローザの農場での生活がはじまります。

ローザは持ってきたスーツケースから荷物を取り出した時に、
家の匂いがして泣き出しそうになったりしながらも、
農場でいろいろな人たちに出会い、
牛やニワトリやアヒルと触れ合ったり。
時には、ブルーベリー摘みを手伝ったり。
ローザはおかあさんと離れても立派に農場の夏を過ごします。
おかあさんの手紙を配達してくれる、
郵便配達人のオットーさんとは
ローザはすぐに友だちになりました。

ローザは日曜日になるとおかあさんにその週におきたことを絵にかき手紙を書きます。
手紙にはキスをかならず一ついれます。
 
「これはエスキモーのキス」
「これはとりのキス」
「これはちょうちょのキス」

おかあさんは、ローザのたくさんのキスのお陰で、
ぐんぐん良くなってきていて、
ローザといっしょにクリスマスを迎える事ができるかもしれない。
と手紙の返事には書かれていました。

農村は夏も終わり、次第に寒くなります。
ある日、オットーさんがとっても素敵なお知らせと、
クリスマスアドベントカレンダーが入った大きな封筒をローザに届けてくれます。

ローザはおかあさんと離れて暮らしたひと夏で、
いろいろなことを学んだようです。
ローザはむかえに来てくれたクーゲルさんに教えてあげます。

「おじさんしっていた?
 ツバメは牛小屋に住んでいるのよ。 
 それからスズメバチはね、おどかさなきゃさしたりしないの。
 それにね、キスは病気だってなおすことができるんだから」


☆☆☆

この絵本の冒頭の部分で、とつぜん、悲しい母と子の別れ。
そして、夜遅くに着いた家では、
温かいものの、サイズの小さなベビーベットで寝かされるローザ。
そんな流れで、シンデレラではないけれど、
どこかダークな部分が多い絵本だったかな?
と、一瞬思ったものの、
おかあさんと離れて暮さなくてはいけなローザに、
田舎の農村での温かいひとたちとの触れ合いや、
動物のと触れ合い。
都会にはないゆったりとした時間の中で、
ローザはおかあさんの居ない時を埋めていきます。

おかあさんと繋がる唯一の手段が手紙です。
ローザは、ユニークなキスをたくさん入れてお母さんに届けます。
おかあさんは、そのキスを受け取り、
どんどん元気になっていきます。

まだ、学校には通っていないくらいの年齢のローザが、
ぐっと我慢をして、
おかあさんの病気が早く治りますようにと、
遠く離れた農村から、おかあさんを支えている健気さの中にある
深い愛情に満ちたたくさんのキス。
胸がキュンとしてしまいました。
(恋をしたわけではないですよ。切ない…と思っても胸がキュンとなるものですね(笑))

私だったら、同じ母親として、
こんな小さな子を残して、
自分の治療に専念しなければいけない状況になっること自体、
心配で心配で仕方がないだろうな…。
娘たちはどうだろう?
ローザのように立派に成長してくれるのかな?
などと、自分たちの家族の事に置き換えてみたりして、
親として、考えさせられる作品でした。

娘達には、時間の経過の感覚が薄いようで、
おかあさんとちょっとだけ離れたローザはローザで楽しんでいたので、
そんな素敵な部分が印象的だったようです。
私としては、夏休みからクリスマスまで…。
そんな長い時間、娘と離ればなれでいられるかな?
と、ちょっと心配になったりして(笑)
大人とは、時間に縛られているんだな…。
と、改めて思ったりもしました。

娘からのキスで病気が治ってしまうなんて…。
素敵なお話ですよ☆

わりと長めの絵本になります。
うちの子は、6歳の後半になってから読み聞かせました。



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今日の絵本 no.85

サニーのおねがい 地雷ではなく花をくださいサニーのおねがい 地雷ではなく花をください
(1996/09)
柳瀬 房子

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今日ご紹介する絵本は、 祥明さん・絵 柳瀬 房子・文 の

サニーのおねがい 地雷ではなく花をください」になります。

☆ 作者紹介 ☆

絵を描いている 祥明(よう しょうめい)さんは、
1946年7月7日熊本県熊本市生まれ。
7人兄妹の6番目。祖父の代に日本にやって来た中国人の家系なのだそうです。
立教大学経済学部、セツ・モードセミナー卒業後、
ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグに留学、油絵を学ばれます。

1981年「ぼくのべんちにしろいとり」で絵本作家デビュー。
1990年「風とひょう」でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。
1991年北鎌倉に葉祥明美術館を開館と、画家としても活躍されているようです。
1997年には、この「地雷ではなく花をください」で、
第3回日本絵本賞読者賞受賞と、数々の賞を受賞されています。

主な絵本作品に「イルカの星
ママの為の絵本おなかの赤ちゃんとお話ししようよ
心に響く声 」などがあります。
また、リリー・フランキーさんの「東京タワー 」で引用された詩、
母親というものは」の作者でもいっらしゃいます。

文を書かれている柳瀬 房子(やなせ ふさこ)さんは、
1948年東京都生まれ。
フェリス女子学院短大卒業。国際積善協会事務局長を経て、
1980年から「難民を助ける会」で活動めます。常任理事・事務局長を経た後、
1991年には、社会福祉法人「さぽうと21」理事に。
その後、理事兼事務局長を務めます。
2000年11月より特定非営利活動法人難民を助ける会理事長。

1996年には、多年にわたる国際協力活動により、外務大臣表彰を受賞されます。
1997年には『地雷でなく花をください』で日本絵本賞読者賞を受賞。

難民救援・支援活動や地雷撤去キャンペーンのため、
国内はもとより、アジア・アフリカ・ヨーロッパなどでも活躍されています。
柳瀬さんは、2女の母でいっらしゃいます。

☆ あらすじ ☆

今日のお話は、地雷のおはなしです。
世界にある地雷について、犬のサニーちゃんが教えてくれます。

物語は宇宙から見た地球の上に乗ったサニーちゃんの絵で始まります。

「サニーちゃんは、世界について考えます」

そして、視点は近づき、

「大陸です。地図帖には国境線がひいてありますが、
 実際に地面に線がひいてあるわけではないんですよ」

と、緑の地球の上に立っているサニーちゃんが教えてくれます。
確かに、緑の地球にはどこにも線など見当たりません。

ページを捲ると、
遥か遠くに地平線が見える平野に一本の道が描かれています。
その途中で白い簡単な柵が描かれいて、

「ここから先は隣の国です。
 鳥たちは自由に空を飛んでいますが、
 私たちは、勝手に超えることができません。」

遠くの空に鳥が飛んでいます。
サニーちゃんは、柵を見つめているのでしょうか?
自由に飛べる鳥を羨ましく思っているのでしょうか?
柵を見つめるサニーちゃんの背中が、
この柵の重さを物語っているかのように、とても切なく感じられます。

「うわぁー!タスケテーッ!いったい何がおきたんだぁー
 なにかが爆発したー!」

ページを捲ると、遠くで何かが爆発している絵が描かれています。
それが、地雷なのです。
地雷で被害にあった人たちの事が語られ、

「地雷とは、土のなかに埋められていて、踏むととつぜん破裂する爆弾なんですよ」

と、サニーちゃんは教えてくれます。
地雷は、山にも野原にも、田や畑にも、学校の校庭にだって埋められていて、
もう、どこに埋めたか、埋まっているのかがわからなくなっているし、
簡単に取り除く事もできない。
と、サニーちゃんは地雷の怖さをお話してくれます。

この地雷を取り除く為にため、
お手伝いができるのは…こんな言が読者に訴えかけます。

「多くの人びとの力と
 たくさんのお金も掛かります。
 お手伝い出来るのは
 あなたとわたしです」

「ひとつ取り除いたら花の種、
 ひとつ取り除いたら木を一本植えましょう」
 
Let's plant a flower for one mine, a tree for another.

そうやって、世界中の人たちがお手伝いすることで、
山や川や丘の町に 花の種や苗木を植え、
田や畑には 苗木を植え、
地雷の無い、安全な地球にしよう!

そんな願いが込められた希望の絵には、
地平線まで花いいっぱいに囲まれているサニーちゃんとあなたが
夕日という、希望を眺めている姿が描かれています。


☆☆☆

この絵本一冊を買う事によって、
カンボジアでなら10㎡の土地がきれいな土地に生まれ変わります」

今から10年以上前にそんな帯をを見て、何気なく手にしたこの絵本を購入しました。
やさしいタッチの絵に惹かれたのも確かです。

宇宙からみた地球はひとつですが、
国境と言う、目には見えない線が引かれ、
その見えない線のなかでは、その線を越えてはいけないと思っている人たちが、
たくさんの地雷を埋め、強制的に見えない線の力を強要し、
その結果、多くの人が犠牲になったことを語っています。

それは、とても哀しいことです。

でも、哀しんでいるだけでは現実として、地雷を撤去する事はできないでしょう。
だから、わたしの力、あなたの力が必要だと語られています。
あとがきには、本来なら「買っていただければ…」とお願いするのでしょうけれど…
「回し読みしないで、ご自分でお求めください」と、書かれています。
この、買い求めると言う行為が、あなたの力でもあるのです。
絵本の裏表紙には大きく、

PEACE IS NOT ENOUGH (平和だけではダメ!)

作者は、とてもストレートにお金が掛かる事も語ります。
そこが、この絵本の素晴らしいところでもあると思います。

わたしは、カンボジアとはご縁があったようで、
この絵本を読んで数年後、
カンボジアの大地を横断した時に、
実際にたくさんの柵と地雷撤去の様子を見るころができました。
そこは、道路脇で近くで子供たちが楽しそうに裸足で遊んでいました。
地雷は怖い物のはずなのに…。
ポルポト政権が終わり、内戦の傷跡は大きいはずなのに…。
子供とは、恐れず笑って遊ぶ事が出来るものなのですね。

だからこそ、この恐れを知らない純粋な子供たちの未来の為にも、
同じ日本の子供たちに絵本を通して、
戦争と地雷の恐怖を…そのことで苦しんでいる人たちがたくさんいること、
そして、国境などないってこと…。
そんなことをストレートに伝えたかっのでしょう。

この絵本は、自分の為に買った絵本ですが、
自分の子供達に読み聞かせることが出来きたことがとても嬉しかったです。
内容は地雷というとても重い作品ですが、
そんな内容も、 祥明さんの描くふんわりとした絵と、
可愛いサニーちゃんがやさしく語りかけるような文章で、
子供にもわかり易い絵本に仕上がっていると思います。

また、物語の内容はすべて英訳されていて、
外国の方にも読んでいただけます。

うちの娘は6歳になってから読み聞かせましたが、
大人の方に是非読んで頂きたい絵本です。




今日の絵本 no.82

おおきくてもちいさくても… (ほるぷ海外秀作絵本)おおきくてもちいさくても… (ほるぷ海外秀作絵本)
(1979/03)
エリザベス ボルヒェルス

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今日ご紹介する絵本は、

エリザベス・ボルヒェルス ・文 
マリア・エンリカ アゴスティネリ
・絵 の

おおきくてもちいさくても… 」です。

まずは、いつものように作者紹介。

文を書かれている
エリザベス・ボルヒェルス さんは、1926年2月27日ドイツ・ホンベルク生まれ。
戦争中に、祖父母の暮らすフランスのアルザス地方で暮らします。
1960年から1971年まで、ミュンヘンに本社のある、
Luchterhand Literaturverlagで編集者として働きます。
彼女は、詩や多くの子どもの本を執筆して、また賞を受賞されてます。

絵を描かれている、
マリア・エンリカ アゴスティネリさんは、イタリアのミラノで生まれ。
ブレラ・アカデミーで伝統的な美術教育をうけ、
その後、包装、服地、家具などの分野のデザインを手がけます。
イタリアの有名な作家、イタロ・カルヴィーノが、
自分の作品のイラストレーターとして出版社に推薦してくれたことなどから、
子どもの本のイラストに興味を持つようになり、
多くの絵本のイラストを描きつづけてきました。
自作の絵本に「きみのしらないこと、しっているよ」があります。
イタリアのボローニャで開かれる国際児童図書展や、
ブラチスラバで開かれるビエンナーレにも参加しています。
                             (絵本より抜粋)
日本では(1979/03/10)第一刷発行


さて、今日のお話は子供たちに問いかけるようにはじまります。

「ひとりのひとが やってきて
 そのたいじゅうは 50キロ
 でも もうひとりの たいじゅうは
 その10ばいの 500キロ
 さあ きみなら どちらがいい?」

そして、素敵な花柄のあたらしい服を着て、
花を散りばめたあたらしい帽子を被ったご夫人が登場します。

このご夫人は悲しんでいます。
服装もとても素敵だし、外はお天気だと言うのに…。
「みんなは すらりと やせているのに 
 わたしは ふとっちょ 100キロなんて」

そこへ、ご夫人はゾウに出会います。
そして、太ったゾウの歩き方が立派なことに、
ちょっと感銘をうけたのでしょうか…ににっこり笑います。

けれど、その太ったゾウは、ほんとうはそんなに太っちょではありません。
もう一匹のゾウに比べたら…。

大きいゾウは、ゆったいりカバを眺め思います。
「なんて かわいく ちいさく すてきでしょう
 なのに わたしは こんなに ふとっちょ」

カバは、ナイル川に浮かぶワニに出会い、
「はねのように かるい ワニみたいになれたら!」と思い。
そしてワニは…。
こんな風に、みんなの無い物ねだりは続きます。

最後に、視点はご夫人へと戻ります。
そこで、登場するのはすらりと格好の良い100キロのご夫人の旦那さま。
思わぬ展開で、物語はネガティブな話からポディティブな話へと展開して行きます。


冒頭で、50キロと500キロ
きみなら どちらがいい?
なんて、聞いて来るので、
話の流れで、100キロのご夫人が悲しんでいるのはごもっとも!
なんて、思ってしまったけれど、
そんな100キロのご夫人にだって、
もう一面見方を変えれば、
笑い声が絶えない、素敵な家族がいて、
ふたりはとても幸せそうです…。

誰にだって、コンプレックスはあるもの。
そして、他人のことを羨ましく思ってみたり、
そんな人になってみたくなるのって、よくあること。
でも、その事によってマイナス思考になってはダメ。
いつまでも、気にしちゃダメ。

娘とこのことを話しながら、
ゆってぃのことを思い出してちゃいました。

「ちっちゃい事は気にするな! 
 それ!わかちこ!わかちこ!」

最近我が家で流行っているお笑いネタで、
凄いシンクロの仕方だったけれど、
娘に少しでも
「あなたは 他人を羨ましく思っても、
 けっして、いつまでもその事を思っている必要はないのよ!」
そんな思いが伝わるといいなぁ~と思いました。

最後のページには、
作者からの問いかけで終わります。
ここには素敵なメッセージが書かれていますよ☆

深い一冊です☆
しかも、絵も綺麗です☆
ご夫人の花の飾られた帽子はとてもお洒落。
上海調のバラやぼたんの花の中に混じっている
紫色のポピーが、わたしのお気に入りです。

うちの子は6歳になってから読み聞かせました。


今日の絵本 no.72

おじいちゃんがおばけになったわけおじいちゃんがおばけになったわけ
(2005/06)
キム・フォップス オーカソン

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今日ご紹介する絵本は、
キム・フォップス オーカソンさん・文 
エヴァ エリクソンさん・絵の

おじいちゃんがおばけになったわけ」になります。

まずは、作者紹介。

文章を書いている、キム フォップス オーカソンさんは、
1958年デンマーク・コペンハーゲン生まれ。
子どもに関わる様々な職業を経験したのち、
作家、漫画家、イラストレーターとして注目されます。
デンマークでは現在、映画の脚本家としても活躍中です。

絵を描かれている、エヴァ エリクソンさんは、
1949年スウェーデンに生まれ。
国立美術学校で学び、
日本でも人気のイラストレーターでもあり絵本作家でもあります。

日本語訳されているもので、「パパが宇宙をみせてくれた
みどりの谷のネズミしょうぼうたい」「パパはジョニーっていうんだ
ちいさないえが ありました (世界の絵本コレクション)」などがあります。

ママときかんぼぼうや (1981年) (ヨーロッパ創作絵本シリーズ)」のさし絵で
エルサ・ベスコフ賞を受賞されています。


さて、今日のおはなしの主人公は「エリック」というおとこのこ。
エリックは、大好きなおじいちゃん死んでしまって、
かなしくて、いっぱいいっぱい泣きました。

ママは「じいじは、天国にいくのよ」と教えてくれて、
パパはじいじは、「土になるんだよ」と教えてくれました。

どっちもエリックにには、ぴんときません。

その夜、死んだはずのじいじがエリックの部屋のタンスの上に座って、
くらやみをぼんやりとみつめていました。

なにしているの?しんだんじゃなかったの?」と、
死んだ筈のじいじを見ても、エリックはとても冷静。
わしも、そうおもおうんだが」と、
おじいちゃん(笑)本人は,自分が死んだ事を分かったいたようですね。
それからふたりの…ちょっとおかしな会話と続きます。

まずは、前に読んだ「おばけの本」を思い出して、
ふたりはじいじが
ほんとうにおばけになったかどうかを試してみたりもします。
そして、かべをするりと通り抜けるじいじを見て、
エリックのひとことが、無邪気で笑っちゃいます。

やっぱり、おばけだ。
 じいじ、おもしろいことになったね!


それから、じいじとエリックは「おばけの本」に書かれていた、
この世にわすれものがあると、人はおばけになる
と言うのを書いてあるのを見付けて、
じいじとエリックが、じいじの「わすれもの」を探すことにします。

けれど、なかなか見つからない、じいじの「わすれもの」
何日もかけて、じいじとエリックは探します。
そして、やっと見付けたじいじの「わすれもの」は…。

この絵本
子供から、めちゃめちゃ近いところに、
きるじゃなくて、ってことをおいた、
ちょっと新しいかも!と思った作品でした。

3年前にわたしの父が他界した時に、娘はまだ3歳。
目の前で死と言うものを体験したのにもかかわらず、
子供は目の前で特別なことが起こっているような感じではなく、
笑って遊んだりしている姿が印象的です。

しっかりとしなければいけない大人の方が、
ちょっと取り乱したり、
しくしくと泣いていたり…。
娘はジジが死んだのは完全に理解はしていましたが、
大人に狼狽えることはありませんでした。

子供にとっては、
死は大人ほど特別なことではないようですね。

インドのバラナシ(ヴァラナシ)へ滞在している時に、
ガンジス川のほとりの火葬へと足を運んだ時の事を思いだしました。
亡骸が火葬されて灰になった後は、
その灰をガンジス川に流します。
その周りでは、沐浴はもとより、洗濯もするし、顔を洗ったり、歯を磨いたり。
沐浴と言うよりも、水泳水遊び?
てな感じで、子供から大人までわいわい遊んでいます。
でも、隣では死体が焼かれています。

インド人にも、死と生はそれほどかけ離れたものではないようですね。

死が特別なことになるのは、いつからなのでしょう…。
きっと、死ぬのが怖くなった瞬間からかも知れないなぁ…。
などと、思ってみたりしました。

題材が死なのですが、
ユーモアもたっぷりで、
人を惹き付ける魅力に長けている作品なので、
娘のリピートおねだりが多い絵本の中の一冊です。

最後の方では、大人は目頭がジーンとしてしまうシーンがあるのですが、
それも魅力のひとつでもあるようですね☆

うちの娘は6歳になってから読み聞かせました。

今日の絵本 no.71

ゆきどけゆきだるまゆきどけゆきだるま
(2004/11)
いなば たかゆき

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今日ご紹介する絵本は、いなば たかゆきさん

ゆきどけゆきだるま」です。

作者・いなば たかゆきさんは、1958年福岡県富士市に生まれ。
小さな頃から、ディズニー映画や日本の漫画映画に夢中。
いつしか高校生の頃には、絵本作家になられることを夢見ていたそうです。
1987年第三回ニッサン童話と絵本のグランプリ 絵本の部 佳作
「ターミのむらのぼうけん」
2004年碧天舎絵本コンクール大賞受賞「ゆきどけゆきだるま」
他、多数の受賞作品があります。

さて、今日のおはなしの主人公は「ゆきだるま」くん。
春がもうすぐそこまでやってきているのに、
ゆきだるまは目から涙を流して悲しそう。
動物たちはわけを訪ねます。

ぼく、もうすぐ きえちゃうんだ。
 ぼくも 足が ついていればなぁ。
 春なんかに おいつかれや しないのに


と、ゆきだるまくんが答えると、
やさしい動物たちは、ゆきだるまくんに足をつけてあげます。
足を持ったゆきだるまくんは、大喜び。
喜んで、みんなを乗せたそりを引き、
おいかけらる春から逃げます。

けれど、ひょんなことから転んでしまい、
ゆきだるまくんの表情がみるみる変わってしまい、
頭からは角が生えて、
怒った顔のゆきだるまくんへと変貌してしまいます。

やさしかったゆきだるまくんのが、怖い姿に変貌して行き、
雪山では巨大な怪獣のようになってしまって、
どう動物達は、みな逃げ惑います。

ゆきだるまくんは、自分の中の怒りを押さえることはできませんでしたが、
仲良かったみんなが自分を嫌い逃げてしまう事の、
寂しさからの怒りでもあったようです。

怒りとは、孤独感を感じさせる、とても怖い感情ですよね。

みんなに置いて行かれてしまった、ゆきだるまくんは、
大きくなったゆきだるまくんの体は、
太陽の力で、どんどん小さく小さくなって行き、
ゆきだるまくんの感情も、
雪が溶けて行くように、心のなかから怒りが消えます。

そう、ゆきだるまくんは反省したのです。

その事によって、ゆきだるまくんはもとのやさしいゆきだるまくんに戻り、
どうぶつたちと仲直りをします。

この絵本は、ゆきだるまくんの変貌を通して、
人の心の中にあるやさしい面と怖い面をよく表現していると思います。

そして、怒りでいっぱいのになった心も、
素直になって、こころのそこから反省することによって、
元のやさしい心を取り戻す事ができるんだよ。
と、ゆきだるまくんに教えられた気がします。

うちの子は、6歳になってから読み書かせました。


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